まっすぐなキミにまっすぐな愛を。

甘い初恋に苦しい痛みを。





今日も授業は耳に入ってこない。



聞き流しながら頭では全く別のことを考えていた。



あたし…先輩のこと好きなんだ…。


改めて考えると思い当たる。


あんなにドキドキしたのも先輩が初めて。
でもいまいち実感わかないんだよなぁ…。



…そうだ!

放課後先輩に会いに行こうかなっ


今日は野球部休みだし…。

会ったら自覚出来るかも!



涼ちゃんに言われた告白なんてすっかり忘れて初めての恋に頭がいっぱいだった。




2ー3の教室まで来て中を見渡す。



先輩…どこかなぁ。



ドア付近にいた男の先輩に声をかけた。


「あの…要先輩いますか?」



ちょっと恥ずかしかったけど下の名前で呼んだ。

だっていつもみたいに先輩だけじゃ伝わらないもんなー…。



「…っ辻さんじゃん!
立石だよね、今呼んでくるよ。」



なんであたしの名前…?



ま、いっかー。

ドアの横の壁にもたれかかって先輩を待った。




< 47 / 387 >

この作品をシェア

pagetop