まっすぐなキミにまっすぐな愛を。
―ピーンポーン
あたしの心と裏腹に
軽快なベルが来客を告げる。
誰…
宅配便?
急いで涙を拭って階段を駆け下りる。
ーガチャ…
「どなたですk「なぎさ…!」
開けてドアの向こうの人を確認しようとした瞬間
あったかいモノに包まれた。
あたしがよく知ってる
ずっとずっと恋しかった
大好きな先輩の腕。
「な、んで…」
驚きと戸惑いで声がうまくでない。
固まって身体も動かなくなってしまった。
「なぎさ…誤解してる…
俺とあの女…秋元は何の関係も無いんだ、
信じてくれ…っ!」
堰を切ったように話し出す先輩。
「…中入って下さい。」
近所迷惑を考慮すると簡単に帰るとも思えないこの人を家に入れないわけに行かなかった。