理事長やってマス!!!
理事長やってマス!!!
✩「理事長代理」
桜の木が並ぶ道。
今は春ー…。 とても綺麗な桜。
あたしの新しいスタートにぴったりだ。
「よし、がんばるぞッッ!!」
意気込みをいれて、あたしは校舎へ向かうー。
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ピンポンパンポーン
「今から入学式を行います。全校の生徒のみなさんはすみやかに体育館にお集まりください。」
ピンポンパンポーンー…。
そんな、校長のハスキーな声が校舎中に響き渡る。
みんなはぞろぞろと集まりだした。
ー‐‐ー-‐ーー‐ーー-ー‐ー-ー
「え~、まず、新一年生のみなさん、入学おめでとぅ!
新2年生、3年生のみなさんもご進級おめでとぅ! そして、先月からぎっくり腰の理事長の事だが…。 入院をされるそうになってなー・・・。」
「えー? もしかして、誰か代わりにはいるのか?」
「そんな急になのに、いるの??」
全校中が騒ぎ始めるー・・・。
「静かにッッ!! そこで、理事長の愛娘に代わりをしてもらぅことになった。」
「え!?女だってょ!! 可愛いのか??」
「可愛いといいよな!!」
男子が「女子」というキーワードに反応する。
・・・!!
いやいや、解説とかしてる場合じゃないっつぅの!!!
あたしの出番だわ・・・。
「愛娘の・・・、
南堂 愛さんだー…!!」
カツー、カツー・・・、
私は緊張でいっぱいだったが壇上にあがる。
そして、息をいっぱい吸った。
スゥ・・・!!
「理事長代理の南堂 愛です!! これから、よろしくお願いします♪」
よし! 完璧ッッ!!!
元気だけがあたしの取り柄みたぃな?
そんな感じの挨拶☆彡
「・・・。」
どぉしたのかな?みんな。。。
「えーッッッッ!!!???」
「そこは、空気よんで、可愛いだろッッ!!」
男子たちがブーイング。
あぁー・・・。このブスに怒ってるのね。
ま、しょうがないわなー。
あっ、あたし「南堂 愛」。
15歳の高1!!! お父さんがぎっくり腰で、理事長の代理をやるんだ!!!
ま、見ての通り「ブス」…。
グルグルメガネに、背中の真ん中まである髪の毛をおさげにしてある。
そして、このスタイルの悪さ。
真面目でいいでしょ?
「よぉしッッ!! 頑張るぞぉぉぉ!!!」
そんなガサツな意気込みをして
あたしは体育館を出た。
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