理事長やってマス!!!
✩「会長の家」
~桜side~
タッタッタッ…
街道を走るあたし達。
「どこへ・・・ハァ、いくんですかッッ??。」
息を途切れさせあたしは会長に聞くが、会長は何も答えてくれない。
「なっ!!! なんで、む!?」
ドンッ!!
いきなり止まった会長の背中に思いきりぶつかった。
無視しなぃでください! そう言いたかったのにとぎられた。
「ついたぞ。」
そう会長の目の前に建つ建物は、ホテルかっ??と思うぐらいに高くきれいなとこ。
看板に、“MARIA” と記されていた。
「えっ!?ここ・・・」
ここは、今最大人気の服屋さん。
「さ、ついてきて。」
「ぇ・・・。ちょッ!」
あたしは無理やり引っ張られていく。
ガチャ。
「ここに連れてきたかったんだ。さ、入って。」
「うゎーーー!!!」
そこにはおススメの服ばっかり並んでて、あたしが一回だけ着たかったやつばかりだった!
「か、会長!!! やばぃです♬」
「フフッw 桜、あのねここはねー・・・、俺の家なんだ。」
「ぅぇ?? え。えぇぇぇぇッッッ!!??」
え、ここが会長の家?!
うゎ・・・。
「うらやましぃです・・・。」
目をきらきら輝かしてるあたしに
「だからー!!! まだ、分かんないとか・・・。」
何が??? あたしには会長の言っていることがさっぱり。
「これは、全部桜が話してくれたご褒美!!!」
「・・・ぇ???」
パチンッッ!!!
会長の指が鳴ると、一人の女性が入ってくる。
「かしこまりました、ぼっちゃま。」
そう言って会長におじぎをしてあたしはある部屋へと連れて行かれる。
「え!? ちょ、ちょっ、会長!??」
会長の方を見ても会長は笑ってこっちを見ているだけ。
あたしどぅなるの!??
~夏side~
ご褒美をあげるためにここに連れてきたのに桜はやっぱり、鈍感でわかっちゃいない。
俺は合図をして、桜を使用人に連れて行かせる。
桜はおどおどしてる。
そぅいうとこ可愛いと思ってしまう。
俺、何考えてんの。
・・・可笑しい。 ま、たぃしたことでもなぃか・・・。
俺は考えるのをやめ、桜を待つ。
それから、15分か経って、
キィ。
「ぼっちゃま、無事終わりました。」
「よし。桜を呼んで、もどってくれ。」
「はぃ。」
俺は使用人に桜を呼ばしてから戻させる。
「桜様、こちらです。」
「いゃー!!!」
「だめです。」
そう言って、使用人は桜の細い腕をひっぱる。
うゎ。予想以上だ。
「か、会長。この服…。どぅして。」
そぅ、桜にはうちのおススメのワンピースを着てもらっている。
ピンクで、フリフリのワンピース。
桜にはめちゃくちゃ似合う。
「可愛い。」
つぃ、口が滑ってしまった。
きょとん・・・と桜はこちらを見る。
試したい。こいつの似合う服を見てみたい。
「よし!他もだ!! うちの今のおススメのやつ全部もってこい!!!」
「かしこまりました。」
「えー!!!」
かれこれ、2時間ぐらい俺達は服をだしては着させて。
すっかり、月が出ていた。
桜は疲れている。
「ごめん、桜。もぅ遅いし送ってくゎ。」
「はぃ、すみません・・・。」
そう言ってあげる服をもち、
「桜、今日はありがとぅ。 これ、ご褒美な??」
「いぇ!!!こちらこそ。遠慮なくもらぃますね??」
と、笑う桜。
お前が喜ぶならいくらでもやるょ。
そぅ思ってしまう俺。
ホントどぅしたんだょ・・・。
そぅ考えながらもすっかり暗くなった道を歩く。
「会長。」
「ん?」
「あの、ホントにありがとぅござぃました。会長の事試して最初、話したら違った。
会長は笑わない。一緒にこっちの立場になって考えてくれる。 美紀も、副会長も。
でも2人もだけど一番語りかけてたのは、聞いてほしかったのは会長でした。」
「俺は桜の事が知りたかった。それだけだょ?」
「会長らしぃです。」
ホントに、ホントにそぅなんだ。
でも、そんなに感謝されるなんて。
良かった、俺役にたてた。
「話聞けて良かったよ。桜・・・。お前は一人じゃない。お前はもぅ自分を隠さなくていぃんだょ?」
俺は彼女の眼鏡を取る。
これは、だてめがね。
真面目に見えるとかじゃなぃ。
俺は今日の話を聞いて確信したんだ。
彼女は自分の素顔が怖かったんだと。
これは、悲しみを見すぎた瞳を隠すための
ただの仮面。
「フッ、フェ、、 か、かいちょぉ・・・。」
俺の言葉に安心する彼女。 震える彼女の体を抱きしめてあげた。
俺の胸の中で泣いてくれている桜。
それさえも嬉しく感じてしまう。
「怖かった、怖かったんです。過去を思い出したくなかったから。」
「うん。知ってる。俺はわかったから・・・。 だから、安心して?」
コクン・・・とうなずく桜をさっきより強く抱きしめてやる。
「会長・・・。」
「ん??」
「・・・ッ、なんでもなぃです。」
「なんだょ??」
「ホントになんでもなぃですょ。 会長?ありがとぅ!!!」
桜は満面の笑顔。
でも泣いた後だったから目が赤い。
「こっちこそ。。。なんか、あったら言うんだぞ??」
「うん。じゃぁ、また明日。」
「じゃぁな」
そう言って別れる俺達。
胸が高鳴って、うるさい。
変なドキドキ感・・・。