理事長やってマス!!!

✩「心の人影」


走ってから10分位経った頃かな・・・??
あたしはある公園のベンチに座らされた。

「き、、、桐谷君??」
「・・・ここで待ってるんだよ?? 絶対に。分かった??」
「・・・うん。。。」
「じゃぁね。」

桐谷君は一言あたしに言うと何処かへ行ってしまった。
「・・・フゥ。」
桐谷君が何を考えてるのかわかんない。
モヤモヤがたくさんあるけど考えても分からないからため息をつく。

あたし、桐谷君に甘えているだけ。
夏先輩にあんなこと言われたから。
・・・それでもあたしは何かを桐谷君に期待してる気がする。


ー・・・10分後

「・・姉さんッッ!!!遅れてごめん。。。」
息を切らしながら走ってこっちに向かってくる桐谷君。
・・・ん!?
あの格好は何??
制服ではなく、私服。
手には紙袋。。。

「遊ぶには制服じゃダメだからね!!!」
「・・・え?だからその格好・・・??」
「そぅだょ!!! 姉さんもほらっ!!!あそこのトイレで着替えておいで。」

あたしは桐谷君にされるがままにあたしは桐谷君が持っていた紙袋を手に
トイレの中へ・・・。
ガサガサ・・・。
そこには新しい服。 わざわざこれを買いにー・・・??
「ふふッッ♪」
優しいね、桐谷君w
紙袋の中にはあたしが着てもいいのか?・・・と思うぐらいの
かわいいシルクピンクのワンピース。

羽モチーフのブレスレットに、ヒールのサンダル。
「可愛い!!!」
あたしには、似合わないけど・・・。

あたしは素早く着替えてトイレの外へと行く。

「き、桐谷君!!! 着替えたよ??」
あたしは、桐谷君の肩を叩き報告する。
「ぁ、姉さんッッ!!! ・・・ッ!!!」

あたしの格好を見ていきなり、赤く染まった桐谷君の頬。
「・・・どうしたの??」
「・・・姉さん。」
「ん?」
「可愛すぎ。」

あたしは耳元でささやかれた。
「か、可愛くなんかッッ!!!」
「可愛いの。 ・・・ね??」
「・・・うん。」
ずるいょ。
桐谷君のその瞳で見られると何も反抗できなくなってしまう。
寂しそうな、強がっている瞳。
どこか、あたしと似ているから・・・-??
「・・・さて!!!行くとしますかw」
「うん・・・!!!」
街中を歩く。
平日に街中を歩くのは初めて。
変な感じ。
「さ、思いっきり楽しもうか??」

と、言われてついたのが・・・ゲームセンター。
ヤンキーの頃はよく来てたと思うけど
この頃はあんまし来てなかった。
久しぶり・・・という気持ちもありワクワクするあたし。

「・・・いゃぁー!!!」
「・・・だめだよー、桐谷君!!! ずるぃッッ!!!」
「だーめ。」

あたしたちは格闘ゲームで対戦中。
あたしゲーム得意だったはず・・・。
・・・でも、桐谷君には惨敗。

うぅ・・・。 手ごわい!!!

あたし達は思いきり楽しんでた。
そんな風に過ごして4時間がたっていた。

「・・・ぁ、もうこんな時間だ。」
「ホントだね、帰ろうか??」
「うん!!!」
あたし達はゲームセンターを出る。
あたしの両手が塞がれていて・・・。
それは、桐谷君がUFOキャッチャーでとってくれたぬいぐるみさんたち。
もぅ、可愛くて可愛くて。。。
・・・でも、重かった。
それを察知したかのように
「持つよ。」
「・・・ありがとぅ?」
桐谷君はあたしの荷物を持ってくれた。
王子様のようだゎ。

でも・・・。あたしが本当に望んでるのは何??
それがまだわかんない。

「・・・フフ。 まだ答え出せない?」
「・・・へ?」
「告白の答え。」
「ぁ。。。」

そぉいえば・・・。
って、あたし忘れてたのかよ!!!
「忘れてたの??」
「・・・!!!いやっ!!!別に、違うんだよ??」
「まだまだか。。。 今心にある人影は誰なの??」
「今・・・??」
「そぅ。僕以外にいるんじゃなぃの??」
「・・・ぁ。」
夏先輩。。。
・・・でも。
「今は、、、分かんないょ。」
「・・・そっか。」
「うん。。。ごめんね。」
「ホントに馬鹿なんだね姉さん。」

「んなッッ!!!」
いきなしの桐谷君の言葉にムッとする。
「・・・それそれ。いつもの姉さんでいてほしぃんだよ。」
「ぇ。」
「だから、僕の事で悩ませるのは絶対嫌なわけ。だからスマイル★」
そう言いながらあたしの頬をつねる桐谷君はとても満足そうでもあり、悲しそうでもあり。。。
「いひゃぃーwほへんなはぃ。。。(いたぃーwごめんなさぃ。。。)」
「よし。帰ろう? 明日はちゃんと学校行こうね♪」
「うん・ありがとぅ、桐谷君。」
「いぇいぇ。」

あたし達は家へと帰る。

・・・それにしても。桐谷君・・・。
あたし心が揺らいでる。。。 夏先輩。
あたしは夏先輩の事はあきらめなきゃいけなぃのに
あのショックの言葉が残る。
・・・もぅ!!! 今は様子を見るしかできなぃょ。
それでもいぃのかな。。。
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