Fine Like This
Vivid Color
陰鬱な僕の世界が


その表情を


変えることのないまま


時は経ち


僕は高校生になった




中学に進学してから始めた


陸上競技に没頭したのが


きっかけで


僕の立ち振舞が


以前と異なって


男らしくなったことを


僕の両親は


とても喜んでいた




しかし


実際の僕の内面といえば


相変わらずだった


見かけ上


男らしく振る舞うように


心がけてはいたものの


本心を言えば


やはり


男らしい物は


嫌いだったし


本来なら


スポーツなどに傾倒するのも


僕のポリシーとは反していた

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