愛というやつは





外に出ると寒さのあまりブルっと震えた。

「今日もお寒いことで」

マフラーにすっぽり顔を埋めて学校に向かって歩き出す。




ー中学2年生の冬ー




「ちーさーとー」

朝から元気な声の主は

「比呂!」

振り返ると自転車に乗ってる比呂がいた。

「乗ってくか」

ニッと笑い後ろに視線を置く。

「比呂の運転危ないからなー」

「歩いてく時間はないと思うけど?」

時計を見れば言われたとおり時間がない。

あたしは何も言わず後ろに座り比呂の腰をギュッと抱きついた。

「よし!しゅっぱーつ!」





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