あと少し少し…
数分待っていると塾長が帰ってきた。

「こんにちわ。伊藤由佳さんですね。今日は授業がないのでそこの教室で自習をしてもらってもいいかな?」

由佳はうなずき指定された教室の方を向いた。


そこはさっきの人がいる教室だった。

「あ。あそこって。」

「ん?もう話した?斉藤優治ってゆう子なんだけど君と同い年だよ。」

「そうなんですか?同い年だったんだ...。」

ぶつぶつ言ってる由佳を見て、塾長が笑いながら言った。

「彼は少し大人びてるからね。でも優しいしすぐ仲良くなれると思うよ。」

「はい。頑張ってみます。」


そう言って由佳は斉藤優治がいる教室に入った。



ガラガラガラ.......


優治はパッと顔を上げて由佳の方を見た。

由佳は目が合ったので軽く会釈した。

するとあっちも軽く会釈してまた机の方を向いた。


由佳がススッと優治の後ろを回って机に座った。




そうしたら優治がクルッと後ろを向いて

「君何年?」

と言った。

「え?高2....です。」

「なんだタメなんじゃん。年下かと思った。」

その言葉に少し由佳はムッとした。


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