追いかけて繋ぐ恋
それで


吉永くんに正直に話して、別れるという結果になったのだろう。


「俺のことを好きだという由衣の気持ちを信じてやれなかったから、由衣を死なせることになった。由衣が死んだのは俺の責任なんだ」


吉永くんの目から涙が零れた。


私の膝の上で寝ていたブルーはいつの間にか、目覚めていて吉永くんの膝の上に移動していた。


私はやっぱり後悔した。

辛い話をさせてしまった。

辛そうにしている顔を見るのは、切ない。


ゆっくりと


吉永くんの手を握った。


吉永くんは握られた手を見てから、私を見た。

< 106 / 213 >

この作品をシェア

pagetop