追いかけて繋ぐ恋
もう少し一緒にいたいと思いがあったけど、その思いを伝えることなく、一緒に帰り道を歩いた。


まだ明るい昼間なのに吉永くんは家まで送ってくれた。


「じゃ、バイバイ」

「うん」


手を振って、見送る後ろでカチャ…家のドアが開いた。


「あれ~?朋花、今帰ったの?」

お姉ちゃんが出てきた。


お姉ちゃんの声に吉永くんも立ち止まって振り返った。



「あれ?悠希くん?」


お姉ちゃんは私と吉永くんの顔を交互に見た。

「2人で出掛けていたの?」


「うん。それよりお姉ちゃん、ゴン太連れてどこに行くの?」


ゴン太の顔がキャリーバッグから少し出ていた。




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