追いかけて繋ぐ恋
俯いたまま、チラリと吉永くんを見た。


優しい表情でブルーを撫でていた。


この顔好きだな~。

撫でられているブルー、いいな~。


「何?」


吉永くんがこっちを向いて…目が合った。


「ブルーが気持ち良さそうだなと思って…」


クゥーン

ゴン太が寂しそうに泣いた。


「ゴン太、出したら?」

「大丈夫かな…」

「ブルーはしっかり捕まえておくから」


ゴン太を出して、床に置いた。

クンクン、近くの物の匂いを嗅ぎ出す。


ブルーがゆっくり近付く。

ゴン太は気にしないで、違う物の匂いを嗅いでいた。


ゴン太が見向きもしなかったからか、ブルーは吉永くんのところに戻った。





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