追いかけて繋ぐ恋
「元気になったよ」
相田先生が微笑む。

「ありがとうございます」
吉永くんは子猫を抱きかかえた。


私は近付いて、子猫の頭を撫でた。


「君を飼い主と認識しているようだね」

相田先生が薬を渡した。

「1500円ね」

「安くないですか?」

「薬代だけでいいよ。俺もこの子を助けたかったし」


相田先生も子猫を撫でた。


私たちはお礼を言って、病院を出た。


私が行こうとする反対方向に吉永くんは向いた。


「吉永くんちはあっち?」


「ん…あっちにペットショップあったよな?こいつにいろいろ買って帰ろうと思って」


「あ!私も行く!ゴン太の餌を買って帰る」





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