追いかけて繋ぐ恋
「学校にいても何だか自分の居場所がなくて…誰かと話をすることもしたくなくて、昼休みは屋上か佐田センセのとこにいた」


そんな風に話す悠希は少し寂しそうだった。

悠希の居場所…まだないのかな…。


私は何の力にもなれないのかな。

ブルーを悠希に渡した。


「まだ前に進めない?」

「いや…由衣のことは過去のことになってきている。でも、忘れられない」


悠希は忘れられないことで苦しんでいる。


「忘れる必要はないと思う。由衣さんと過ごした日々があるから、今…ここにいて、悠希は生きているんだと思う」
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