追いかけて繋ぐ恋
手紙には触らず、まだジッと見ている。


「悠希に読んで欲しいって…読んだら?」


「ん…」


「あ、今じゃなくて!帰ってから読んだら…」


「いや…今ここで読む」

封筒から便箋を取り出した。


悠希が読んでいる間、私はゴン太とじゃれていた。


「はあ~」

読み終わった悠希の目は潤んでいた。


「悠希?」


読み終わった手紙を私に向けた。


「読んで…」


「私が?いいの?」


「ん…朋花に読んで欲しい」

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