追いかけて繋ぐ恋
カツカツ…


誰かが隣りで何かを書いている。

顔を上げると吉永くんだった。

答えを書き終わって、私の手首を掴んだ。

吉永くんに引っ張られて席に戻った。


先生はまたもや唖然としていた。


授業終了のチャイムが良いタイミングで鳴る。

「数学係、プリントを配って置くように。宿題だ」

先生は不機嫌な顔で教室を出た。


数学の授業の後は昼休みだった。

吉永くんにお礼を言わなくちゃ。


「よしな…」

「とも~お弁当食べよっ!」



あ…


吉永くん…。

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