追いかけて繋ぐ恋
「うん、全然授業を聞いてないのに…」

「そうそう、嫌みなヤツだよな~」


「おいおい…お前らひどい言い方だな…もう教えないから」

「すいません、吉永先生!」

宮下くんが焦って、頭を下げる。


「アハハ~」

その様子がおかしくては、私は大笑いした。


「まあ、俺は天才だから出来るんだ」


偉そうに腕を組んだ。

天才?

確かにそういうのを天才というのかもしれない。


「どうせ密かにやっているのだろう?」

宮下くんが見抜いたように言う。


「まあ、暇な時間に教科書は読んでいたけどね」

「読んでいるだけで理解出来るものなの?」


私はビックリした。



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