追いかけて繋ぐ恋
かなりの接戦だったけど、うちのクラスが勝った。


私は汗を拭いている吉永くんに近付いた。

まだ息が乱れていた。


「おめでとう、大活躍してたね」


「ん、ちょっとマジになった…」


「真剣になっていて、ビックリしたよ」


「何か飲み物ない?」


「持ってきてないの?」

私はスポーツドリンクが入っている水筒を渡した。


「あ~あ、やられたよ」

宮下くんが吉永くんの肩を叩いた。


「健吾、約束守れよ」

「分かってるよ」


約束?

何かをかけたの?

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