追いかけて繋ぐ恋
翌日、吉永くんは珍しくホームルームが終わっても席を動かなかった。

どうしたのかな?

私はそんな様子を気にしながら、カバンに荷物を詰めていた。


「お待たせ」

宮下くんが来た。


「おせ~よ」

吉永くんがちょっと睨んでいた。

「はい、例のブツ」

ビニール袋を渡していた。


あ…例の写真集だ。

それを貰うために帰らないでいたのか。



ほんと健全な男子なんだな~。


「綿谷~、今こっち見て笑っただろ?」

宮下くんに見ていたことを気付かれた。

< 71 / 213 >

この作品をシェア

pagetop