スウィートレッスン〜運命の相手は…幼なじみ!?〜

混雑していた電車を降りて…やっと駅の外に出ると


涼しい夜風が満員電車の中で感じた息苦しさを解消してくれた。


「あの…もう、ここでいいから離してくれない?」


「…………」


約束の駅に着いたのに、相変わらず光貴くんは沈黙を守ったままで、手を離してくれようとしない。


「光貴くん…?」


名前を呼んでもまだ俯いている光貴くん。


どうして離してくれないの?



「ちょっと…あっちに行こう」


「えっ、どこ行くの?」



手首を掴まれたままのあたしは、なすがまま光貴くんについて行くしかなくて──・・・
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