スウィートレッスン〜運命の相手は…幼なじみ!?〜

ヒナがいる…学校を少しでも早く離れたい。


いつものように定時の時間が来ると同時に、すぐ学校を去ろうとしたら。



「早川先生、少し時間ありますか?」


「えっ、はい…」



用事があるとか…断る理由はいっぱいあるはずなのに


俺の口は、自分でも不思議なくらい…素直に『はい』と答えていた。


「私の研究室で少しお話しませんか?」


倉石先生からの突然の誘いだった。


俺になんの話があるんだ?


まさか、あのことじゃないよな?


あのキス事件は、あの後すぐに校長が


『この学校に初めて若い男性の学生を実習生に招いたんで…誰かがおもしろがったんでしょう。ただのイタズラメールでした』


と、他の先生たちにも話をしてくれて、あれから普通に実習を受けることができている。


じゃ…いったいなんだ。


この時は、倉石先生が俺に声をかけた理由がちっともわからなかった。
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