スウィートレッスン〜運命の相手は…幼なじみ!?〜
「あっ、そうだ。後で知ったんだけど…ヒナちゃんって1人っ子なんだってね?」
無視して通り過ぎようとしたら、いきなり…そんなこと言われ立ち止まってしまった。
「おかしいよね?だったら、あのカッコいいお兄ちゃんは、いつできたの?って言うかさ、ヒナちゃんはお兄ちゃんとキスしちゃうわけ?」
振り返ると見ている方が気持ち悪くなるような笑みがあった。
「ヒナちゃんのことが…どうしても諦められないから。オレ、いろいろと調べちゃった」
体中から怒りが込み上げてくる。
「だけど、駅でヒナちゃんを待ってた時はホントにビックリしたよ!」
「犯人は…光貴くんだったの?」
「うん。そうだよ。オレがデジカメで写真を撮ったんだ。あんまりいい写真が撮れたから、みんなにもついでにメールで教えてあげたよ」
「なんで…そんなことしたのよ!」
小刻みに震える唇をギュッと噛んで耐えようとしたけど、我慢できずにポロポロと瞳からは涙が流れた。