誠の桜に止まる蝶~沖田目線~
蝶「嫌じゃない!!!でも、私なんかがついていっていいの?」

不安げな顔にそっと手を添える。

総「蝶に来てほしいんだ。僕の両親に、最高の奥さんと出会えましたって報告したいからね」

蝶「そ、うじ・・・」

総「なに?」

そっと僕の手を握り涙を流す。

蝶「嬉しい」

総「なにがうれしいの?」

蝶「だって、ご両親に逢わせてくれるんでしょう?本当にあなたの奥さんにしてもらえるんだって実感できたから・・・」

総「あはは、本当に蝶は泣き虫だなあ」

そっと抱きしめる。

総「って言ってももう二人の姿は見せないし、この世にはいないんだけどね」

すると胸の中でふるふると頭を振る。

蝶「見えなくても、思いは確かに残っているんだよ?だからね、この世にいないなんて悲しいこと言わないで?」

総「蝶・・・・」

蝶「早く逢いたいね、お二人に!!」

総「うん」

早く二人に見てほしい。

僕の最高の伴侶を。

これから永い時を一緒に過ごす愛しい人を。
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