誠の桜に止まる蝶~沖田目線~
「あっ!!総司いたっ!!!!」

「蝶・・・・?」

気が付くと僕は蝶に思いきり抱きしめられていた。

「もう、なんでこんな濡れているのに歩いてるのよ!!!」

怒りながら僕に手に持っていた羽織をかぶせる。

「なんで・・・・蝶がここにいるの?」

「迎えにきたんだよ総司を。あまりにも遅いんだもの。」

「そっか。」

なんだか蝶に抱きしめられてほっとしてしまい力が抜ける。

「総司?」

「僕は、雨が嫌いなんだよね。」

気が付くとそんな言葉を話していた。

「え?」

「雨は僕をあの日に連れ戻すから。」

「総司、場所を変えましょ?」

そう言って蝶は僕に傘をかぶせて歩き出す。

自分が濡れるのも構わずに。


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