誠の桜に止まる蝶~沖田目線~
一「どれも正直言って甲乙つけがたいのだが・・・・」

すこし悩んで本をめくる。

一「やはり、人の世のものとは見へぬ桜の花だな。」

沖「へえ。どうしてそれが面白いの?」

一「いや、桜は桜だと思ったからだ。」

沖「あはは!!一君らしいや。」

蝶「でも、なんだか素敵な句ですね。」

蝶の言葉に三人の視線が集まる。

沖「どうして?」

蝶「だって、そう見えてしまうほど桜がお好きな人が作ったんでしょう?なんだかこころが温かくなりますね。」

土「い、いやそういうわけじゃ・・・・」

蝶「ん?土方さんなにか言いましたか?」

土「い、いやなんでもねえよ!!それより、ありがとうな蝶。」

蝶「いえ!見つかってよかったですね。大切なもの。」

土「ああ。」

沖「じゃあ蝶は僕とちょっと来てもらおうか?」

そういって僕はひょいっと蝶の体を横抱きにする。

蝶「そ、総司!?」

急な出来事に声を上げる蝶。

僕は構わずに歩き出した。
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