誠の桜に止まる蝶~沖田目線~
左「沙織、俺は小さいころのお前に欲しいものがあるって言ったよな?」

こくんと頷く。

左「それは、お前だ。」

沙「わ、たし・・・・?」

左「ああ。俺が欲しいのはお前と生きる未来だ。俺の一番欲しいものをくれねえか?」

沙織は何度か瞬きを繰り返す。

沙「左之さん、本当に、いいの・・・?」

左「え?」

沙「わ、私本気にしちゃうよ?左之さんがあ、あとでい、いやだって、いっても・・・受け入れないよ・・・?」

涙を流しながら沙織は言葉を発する。

そんな沙織の頭を優しく撫でて涙を拭う。

左「あたりまえだ。それに、俺が嫌だなんていうことはありえねえよ」

沙「うん・・・・」

涙を流しなが沙織は頷く。

左「答えを聞かせてくれねえか?」

沙「じゃあ、左之さんが私の欲しいものをくれるって約束してくれるなら・・・」

左「なんだ?綺麗な着物か?簪か?」

沙織は首を左右に振る。

沙「あなたと共に長い時間を生きることが私の欲しいもの。ずっと、傍にいてくれますか・・・?」

左「あたりまえだ」

そういって強く抱きしめる。

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