溺愛HONEY〜想いよ届け!〜



「テメエは誰の腕を掴んでーー」

「待てええええい!」



寺本さんの腕を掴んでいた男の首を締め上げる昴を静止する。


睨まれるがそれどころではない。


こんなところで幼馴染みの淡い恋心を台無しにする訳にはいかないからだ!



「(脅えた目で寺本さんが見てるだろうが!見ろ!あの震えた兎の耳を!首なんて締めたら不逞の輩じゃなくてお前が脅威だ!)」

「…!?」



大ダメージを受けたかのような表情をする昴。


即座に首から手を離すと男は崩れ落ちた。相当な威力だったのか男を首を抑えて咳き込んでいる。


同情はしない。寧ろ同情したいのは昴のほうだ。
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