ペット化宣言
少女編
「こいつはペットだ。俺のな。」
さて。
「あたしを仲間にしてください!」
次の町へ行く途中、道で襲いかかってきた少女。可哀想だけれど相手が悪かった。
攻撃をいなされ、すぐに船長さんに捕まってしまった少女は、船長さんが盗賊だと知るや否やずっとこの調子だった。
「せ、船長さん!無視しないで話ぐらい聞いてあげてくださいよ!」
あまりの無視加減に私が無視出来なくなる。
私を見た船長さんは、めんどくさそうな顔をして深くため息をついた。
「うちに女はいらない。ましてや餓鬼なんて論外だ。」
「だったらその女は何なんですか?」
「こいつはペットだ。俺のな。」
最近は慣れてきたこの扱いに、強くなったねぇと自分自身に語りかける。
少女はキッと私を睨むと船長さんの前に走り出た。
「じゃああたしもペットにしてください!」
「断る。」
「なんでですか!」
ぎゃーぎゃーと喚く少女に鬱陶しそうにする船長さん。あまりに五月蠅くするものだから、ついに船長さんが折れた。
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