ペット化宣言


「よく分からないが、うちの団員たちは俺にユーリという奴の記憶を取り戻して欲しいらしい。」


「別に忘れたままでもいいんだぞ?ユーリは俺の嫁だからな。」




殺気が飛び交う。
動こうとしたミナトよりも早く、カムイが口を開いた。




「でも、嫁にするのは難しそうだ。」






その言葉の後、ゆっくりと武器を降ろしたカムイ。
呆気にとられたミナトは訝しげにカムイを見つめた。





「あの手紙読んで、俺はおまえが来たら最初からふつうに渡そうと思ってたよ。」


はぁ、とため息をついたカムイ。
そのまま階段の脇に移動するとミナトに言った。



「………行け!」




「…俺に命令するな。」






カチャリ、と刀をしまう。
そう言いながらもミナトは階段を登っていった。






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