ペット化宣言


奥の部屋まで行くと、1枚の手紙がきれいに折り畳んである。

それを手にとってゆっくりと開くと、そこには見慣れないきれいな文字が綴ってあった。












船長さんへ。
今までお世話になりました。
初めてこの世界に来たとき、私は生きた心地がしませんでした。
空から落ちてるし、助かったと思ったら柄の悪い人たちのいる船の上で、アレンさんには脅されるし、それも免れたと思ったらペットにされるし。
でも私はいつの間にか船長さんたちと一緒に過ごすのが楽しくってしょうがなかった。
でも、それも今日まで。
『青年』である船長さんには『少女』であるエルちゃんが現れた。それに、最後の最後でペットをやめられたもの。ペットじゃないと、一緒には行動出来ない。最初に言われていた条件だったから。
だから、私は自分のあるべき世界へ帰ります。
船長さん、エルちゃんとお幸せに。


        大好きでした。

           ユーリより。









.
< 181 / 200 >

この作品をシェア

pagetop