ペット化宣言
再会編
「一生俺のペットだ。後悔してももう遅いぞ?」
手紙を船長さんが読む確率って、何%ぐらいあるんだろう。
ベッドの上でごろごろと考える。
カムイの所にある手紙を、船長さんが読むなんてことそうそうないんじゃないだろうか。
はぁ、と息を吐いてトイレに行こうとベッドから起きあがる。
部屋のドアを開けたとき、表現できないような、なんとも言えない感覚に包まれた。
でも、断言できる。
これは、あの時と同じだ!
後ろを見ると遠のいていく部屋のドア。
そこに向かって、声を大きくして叫んだ。
「お母さんっ、お父さんっ、今までありがとう!行ってきます!!」
両親との別れに、涙がこぼれる。
きっともう一生会えない。それを…居場所を対価に私は世界を渡るのだから。
「ありがとう。」
一瞬、声が聞こえた気がした。
そして、目の前には光が広がったんだ。
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