ペット化宣言



夢を見た。

そこで私は人間ではなく兎で、家族とは離れひとりぼっち。
いくら飛び跳ね駆けてまわっても、他の動物に尋ねても、私の家族を知っている動物はいない。

途方に暮れて歩いていると、何か踏んだ物に違和感。
次の瞬間には網の罠にひっかかっていた。


もがいても逃れられないその網。
そして近づいてきた人間。

もうだめだ、そう思った私の耳を掴んでその人間はこう言った。



「いい加減起きろ!!」





ぱっと目を開けると、そこには船長さんの姿が。
あれ、私は小さな船長さんと寝ていたはずじゃ…。
考える隙なんてなく、私の両耳は痛いぐらいにひっぱられている。
ぎゃーぎゃーと喚いていると、騒ぎに駆けつけたアレンさんがやってきた。





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