ペット化宣言


「おいユーリ、なんだこの布は。」

「………洋服だけど。」

ミナトが差し出したのはボタンが取れてしまったシャツ。
洗濯を命じられたユーリはシャツを洗いに行ったのだが、がさつに洗いすぎてボタンが外れてしまったのだった。


他にも、コックの手伝いをするという命を受け、スープを作ったものの。


「っ!何これまっずっ!!」




基本何でも食べるアレンにまでまずい認定される。
ここまで来れば団員はみんな分かるわけで。


「おまえは何者だ。」

1日も持たないうちに追い込まれることになってしまった。
それでも口を割らないユーリ似の少女。
ため息をつくと、ミナトは一言言った。



「ユリ姫か。」


ぴくり、と反応を示した少女。
まわりの団員はそこまで考えが回らなかったらしく驚いている。


「え、だって姫ってユーリなんじゃないんっすか!?」

「あいつが姫に見えるか?」


一気に納得する団員。
そしてまじまじとユリ姫を見た。





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