逢いたくて
病室の前で私の手を強く強く握る渉
私もしっかり握り返した
そばにいるよ…
病室の扉をあけるとそこには機械に囲まれた渉のお父さんがいた
「病状は?」
部屋にいた医者に渉は目をむけずに聞いた
「心筋梗塞です。カテーテルで血栓は除去しましたが脳へのダメージはまだ…」
「ありがとう。あとは俺がみます」
「お願いします」
渉は静かにお父さんに近づく
「親父。来たぞ。」
渉の手を強く握った
「こんなに年取ってたかな…」
「……」
「同じ場所にいつもいてもろくに話もしてないからな…。会うと文句かああしろこうしろってしか言われないからどこかで避けてたのかもな…」
「渉…」
「ずるいよ…。こんな姿見たら…なんでも叶えてやりたくなる…」
私が初めて見る弱々しい渉の姿…
「こんな人間でも親なんだな…」
私もしっかり握り返した
そばにいるよ…
病室の扉をあけるとそこには機械に囲まれた渉のお父さんがいた
「病状は?」
部屋にいた医者に渉は目をむけずに聞いた
「心筋梗塞です。カテーテルで血栓は除去しましたが脳へのダメージはまだ…」
「ありがとう。あとは俺がみます」
「お願いします」
渉は静かにお父さんに近づく
「親父。来たぞ。」
渉の手を強く握った
「こんなに年取ってたかな…」
「……」
「同じ場所にいつもいてもろくに話もしてないからな…。会うと文句かああしろこうしろってしか言われないからどこかで避けてたのかもな…」
「渉…」
「ずるいよ…。こんな姿見たら…なんでも叶えてやりたくなる…」
私が初めて見る弱々しい渉の姿…
「こんな人間でも親なんだな…」