逢いたくて
その日から一週間私は寝込んだ

渉はそばにいてくれた

そして一週間後入籍した

たとえ離れるとわかっていてもやっぱり嬉しいもので左手の薬指にある指輪が自分でも眩しく感じる


毎日があっという間にすぎた


どこまでも優しい渉

お腹の大きくなる私を優しく包みこんでくれる

検診はいつも一緒で

院長に就任するのが正式に決まってからも家庭を優先してくれた

毎晩マッサージしてくれたり家事も手伝ってくれた

いろんなところにも行った

ふたりで出かけるのはもうないからと理由をつけたけど本当は…

渉と過ごせる最後の日々を味わいたかったから…

思い出を増やしたかった

楽しい思い出を…




そして…

その日が来た
< 165 / 204 >

この作品をシェア

pagetop