付き合ってるのよ?

「…あっ」

俺は、今危機的状態。

やっと、部活が終わって、友香を待とうと、玄関に出た。

すると、見慣れた後ろ姿を発見。

真っ黒のボサボサの長い髪を、腰上辺りで揺らす。

校則違反ギリギリの、スカート丈。


俺は思わず、声を出した。


声を出してすぐ、ヤベッと気付き、口を押さえた。


すでに、その行動は遅くて、女の子は、クルッと俺の方を振り返った。



「裕人くん…」



綾乃は、普通に俺の名前を呼んで、見つめる。

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