付き合ってるのよ?
「マジ!?兄貴に!?」

風太は、目を輝かせて言った。


「兄貴。その彼女………可愛い系?それとも美人系?」


「可愛くないし、美人でもない!超普通!むしろ並み以下!」

俺は即答した。


この状態じゃあ、彼女を否定することはできないな。


綾乃怒るだろうなぁ。

俺がこんなこと言ったって知ったら。

なら、付き合わなくていいじゃん?って怒られるだろうなぁ。

でも今の俺にそんなこと気にしてるよゆうなんてない。

「フーン」


風太は興味をなくしたらしく、俺のとなりに座った。


………だから何でお前らは、俺の隣に座るんだよ!?


「美人系。クール。身長高くてモデル体型。髪はロング。笑顔は可愛い系。性格子供っぽい。以上、裕人の彼女の特徴でしたー」


そうそう。

それが綾乃の特徴。

姉さん、よく分かってるじゃん~。

…………って!!


「なにさりげなく、言ってんだよ姉さん!!」


俺がどなっても姉さんはツーンとそっぽを向いたまま。


< 56 / 120 >

この作品をシェア

pagetop