もう一度君に恋したい
日常


いつもどおりの道


いつもどおりの時間


私たちは3人でその道を歩く




「ねーね!!祥太と彩乃は大
っきくなったらなにになりたい?」


「僕は野球選手になりたい!」


「私はねー、ケーキ屋さんになりたい!
美希ちゃんは?」


「美希はね、祥太のお嫁さんになりたい!」

「えっ!」

「なってくれますか?」

「うん!!」

「そんなのズルいー!私もお嫁さんー!」

「じゃあ、競争だね!!」



そんな話をして早10年、

私達3人は変わらず一緒にいるわけで・・・

もう、中学三年生。

10年前の夢なんてみんな変わってる。

祥太は医者になるため毎日毎日勉強している。

彩乃はこの間、弁護士になりたいと言っていた。


あたしだけ・・・
あたしだけかな?
あの頃から夢が変わってないなんて・・・


本当に祥太が好き
誰かにとられるなんてイヤ
いなくなるなんてイヤ
全部イヤなの

好きなの・・・
全部
その声も
身体も
仕草も

全部 全部 全部

あたしだけが全部知っていればいいのに・・・


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