カサブランカにはなれない

2.日常の憂鬱

病院は朝が早い。
私は低血圧で早起きがかなり苦手だったのでとてもきつかった。そんな交通の便の悪さもあって、職員のほとんどは車で通勤していた。私は運転免許を持っているのだが運転が嫌いだった。だから仕方がなかった。辞めるにしても、母方の祖母の口利きがあったので
そんな理由でかんたんに辞める訳にも行かなかった。

文句を付けながらも、すぐにはやめられないというのは私の性格なのかもしれない。

運転免許だってそうだった。特別必要な訳ではなかったが
私には無理だと友達にいわれ、冗談にも関わらず私はムキになって通い始めた。
しかも、女の子はみんなオートマ限定だったので、私はマニュアルにした。
しかし、教習所に通い始めて一週間でオートマに変えたいと愚痴っていた。
意地だけで決めてしまった事だったので、オートマより複雑なマニュアルが嫌になるのは当然だった。しかし、私はやめなかった。通い続けて、免許を取得した。
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