カサブランカにはなれない
みんな、合コンやお洒落な飲み屋、化粧品やネイルサロンの話に花を咲かせていた。
私は元々そういう事にうとかったが、さらに地元に閉じこもりっきりになっていたのでますます浮いた存在になってしまっていた。
「きいはどう??地元で就職したんでしょ?」
みんなの話題が一通り落ち着いて、ついでという感じで聞かれた。
「・・・え。普通だよ。平均年齢高いけど。みんなは仕事どう?」
私はとにかく自分の事は話したくなかったので自分の方からそらした。
「え〜なんか、私同期の男から告白されちゃったんだけど〜」
「え、うそうそ。付合うの?」
「ううん。だってさ〜、別れたとききまずいじゃん。軽く流しといた。」
「まじで??かおりは悪女だね〜相変わらず。」
「そういう美香はどうなのよ〜」
「この前行った合コンでさ、結構イケてる人に口説かれちゃって。」
「へ〜いいじゃん」
「付きあおっかな〜って思っているところ。」
「大学の時からモテてたもんね〜美香!」
そんなやりとりが続き、飲み会はお開きとなった。
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