さよならまた逢う日まで
予想をしていた展開・・・・。


「好きな人がいる」そこんところまで・・。


でも動揺するわ・・・・。



動いてんのに心臓マッサージを受けているような衝撃で心臓が破裂しそうだった。

 
「あっごめん・・・うん。わかった。」


そう答えるのが精いっぱいだった。

 

分かってんのに伝えたのは、あいつに気が付かせるため。



・・・そして、俺の中での決着をつけるため。

 

・・・・でも・・・1ミリ位はあったんだよな…もしかしたらの期待が・・・。
 
 
・・・やっぱバカだわ俺・・・。

 

途方に暮れ、悶々と考えこんでいる俺に、堺はもう一度頭を下げ去って行った。
 


その一部始終を啓太は見つめていた。

 

そう・・・・それが俺の目的。

 


「おっ、おう。」


啓太が来てたことは気が付いていたから俺から声をかけた。



「おっ・・・おう」啓太の方が動揺していた。

 

啓太は何を話せばいいか見当たらず、黙ったまま
いたたまれない沈黙が流れた。

 

夕焼け空に夜の闇が染み込んできていた。

 
「俺、フラれたわ。・・・堺に。」

 

「あっ・・・うん」啓太は短く答えた。

 

「好きな人がいるんだと」
 

「あっ・・・うん」

 




「啓太・・・・勝負すんべ。位置につけ。」

 

「は?!」

 

啓太は素っ頓狂な声をだしこっちを見た。

 

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