【短】恋殻物語
アホな事考えた自分自身に呆れてると、掌に小さい物体が落とされた。


「貝殻………?」


響市がくれたのは、ピンクのカワイイ貝殻。


ホタテとか蛤みたいな二枚貝タイプで、私の掌にあるのはその片っぽの1枚のみ。


響市に握りしめられていたせいか、微かに暖かくなっていた。


「響市?何コレ、私にくれるの?」


パチパチ瞬きをして尋ねると、ハァ……と短いため息をつかれる。


私の頭の中のハテナの量は、更にポポポと増えた。


「いい加減……気づいてくれる?」


「えっ……?何に?」


気づいてって…何の事だろう?
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