【短】恋殻物語
こんな状況の中で、聞き間違えなんかするハズが無い。


半ば放心状態でポツリと響市が言った言葉を呟き返すと、貝殻ごと右手を大きな手で包み込まれた。


「ホェ…ッ」


「………オレ、お前が好きだ。今年初めて同じクラスになってから、ずっとずっと好きだった」


真剣な瞳に見つめられ、言葉が出てこない。


ただ今起こってる出来事が信じられなくて、響市の目を見つめ返す事しか出来なかった。


「お前と話してく内に、気づいたよ。オレ達両想いだって」


「ほええっ!?//////」


ウ、ウソ!


響市、私の気持ちに気づいてたの!?
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