未熟者の傷跡




その日は前日に日本史の小テストがあって、俺は朝のHRの後に、日本史の小テストの成績一覧表を覗き込んでいた。


この学校は何故か、成績を一覧表にして貼り出す事が多い。

しかも、日本史は小テストの結果が成績に直結する教科だった。



その日はメチャクチャ暑くて、しかも俺は走って遅刻ギリギリセーフだったので、汗はダクダクだった。

「暑ぃ〜…。」

そう言いながら一覧表を覗くと、すでに広告入りの団扇で扇いで余裕ぶっこいてる女が居た。


彼女の団扇の風が、俺の顔にも届いた。



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