未熟者の傷跡
……確かこの人、俺の芹川さんへの想いに気付いてんだよね…。
先が思いやられる…。
翌日から、俺は普通に毎日を過ごそうとした。
トラブルは起こさないに限る。多分。
期末テストと云う名の卒業試験も有るし。俺、古典と英語、ヤバいんだよねー。
それと同時に俺は一つの事に気付きかけていた。
部活の引退を迎えた所為か、一部の奴らが頻繁に休む。恐らくサボリだろう。
出席日数が足りなくて困るのは俺じゃないから構わないが、それでも俺は困る事があった。
芹川さんと、ついでに藍川さんが、出席日数を心配したくなる程、もう休む休む。
―――これじゃあ、逢いたくても逢えねぇじゃんか。
「なぁユーキ。」
「うん?」
「芹川さんとか藍川さんとか、何で休むんだろな?」
「…部活引退したし……、サボリじゃん?何、好きなの?」
「!!……いや、別に………。」
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