未熟者の傷跡








式が終わり、友達と「名前間違えられちまった〜。」と笑いながら、駅に向かった。


同じ方向の電車に乗る人はいなかった。
俺はいつだってそうだ。
仲良くなれた奴に家が同じ方向の奴は基本的にいなくて、帰りは遠回りするか、いつだって一人。











家に帰ったら、誰も居なかった。
……そうだ今日、家族は眼科医行くって言ってたっけ?
時計を見た。
当分帰ってきそうにない。



俺は取り敢えず着替えて、取り敢えず菓子を喰った。





…自分でも知ってた。
俺は、物事を先延ばしにしてるだけだ。





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