未熟者の傷跡
俺が痛みに耐えつつ後ろを振り返ると、チャリに乗ったまま煙草をプカプカやってるジジイが居た。
どうやら俺が真面目に交通ルールを守って信号を渡ろうとしたら、交通ルール100%無視のムカつくジジイの手元が狂ってチャリがぶつかった―――――と、いう事らしい。
…うざっ。このジジイ何?
ジジイは能天気な声で続けた。
「ごめんなぁ〜。」
そして、俺のシャツの背中部分を払う。
「ひょっとしたら、煙草の焦げが付いたかも。」
ジジイの能天気な声が、俺の怒りを沸騰させた。
コイツ、本当に反省してんのか?
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