未熟者の傷跡
この授業では、隣のクラスの仲良し・峰村直(ミネムラ ナオ)や、いつだったかの団扇少女・芹川幸美も一緒だ。
直は音楽とかでも好みが一致する事が多く、一年の時から仲が良い。
何故か、よっちゃんが起こした問題絡みで仲良くなったから面白い。
その時も、俺と直は授業前や途中の休み時間に話していた。
「…そういや聞いてよ、直。」
「うん?」
「俺、昨日の夜中に、TSUTAYAでレンタルしたShullaのアルバムの歌詞カード読んでたんだよ。」
「Shulla?」
「おぅ。もう解散してから二年くらい経つんだけどな、歌詞がメッチャ良いんだ。」
「へぇ〜。」
「で、その時はメリーの『林檎と嘘』って曲聴いてたんだけど、『ダメ人間』の歌詞読んでる時に、思わず泣けてきちゃったんだよ〜。」
「嘘ぉ、そんなに良い曲なんだ〜。」
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