未熟者の傷跡



別に、参加しなくても良いんじゃない?

受験有るから、参加するの面倒くせー。





そんな空気が、教室に微妙に漂っていた。



芹川さん達が、仲の良い友達に、適当に意見を聞いている。

何となく聞いていたら、俺が名指しされた。


「…うーん。ぶっちゃけて言うと、俺は参加したい。俺、イベントとかお祭りとか大好きだし。高校最後だから、何か派手な事したいし、皆で思い出欲しいし。」

「ふーん。」

「派手な事して、皆を驚かせられたら、楽しいよな?」




因みに、俺達の担任は、記憶力は無いが、基本的にイベントには全力を注ぐ熱血教師である。



もしクラスの多数決が不参加であっても、この教師の言葉で参加になる可能性もある。



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