星空バタフライ







突然だが、ここで昔話をかねて、一つクイズを出してみることにしよう。







あるところに、
容姿成績共に並、
引っ込み思案で内気な男の子が居ました。




その男の子には、想い人が居ました。


その女の子はアヤメという名で、成績優秀容姿も整い、明るく周りからの人望も厚くありました。





叶うはずがない片想い。



ところがどうでしょう。
ある拍子に想いを伝えてしまった彼への返事は、彼自身もおもいのよらないものでした。



夢かと思いました。

彼は、その高3の春、人生の絶頂であり、もう後は下がって行くだけだと覚悟しました。


そして、その覚悟は現実となりました。



一緒に受けた大学も、当日流行りのインフルエンザにうなされ、不合格。そして浪人。



おまけに、
彼女は、某難関大に合格し、学年でも指折りの好青年からの告白を受けました。




さて、

彼女は、その好青年からの告白を断り、男の子の側に居たでしょうか。


答えは、ノーです。


正確に言えば、きっとノーです。




なぜきっとなのか。


その男の子は、自ら彼女を手放しました。



彼女の意思で自分から離れてしまうのを恐れたから。
そのような、考えただけでも胸の張り裂けそうな、もう深い闇から這い上がって来れなそうな道は、彼に選ぶ勇気はありませんでした。

ひどく強い愛情とその性格から、彼は、自分からの別れを望んだのでした。
< 2 / 2 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

蝉とブルー

総文字数/2,726

恋愛(純愛)12ページ

表紙を見る
所詮ただの憧れですから。

総文字数/206

恋愛(純愛)1ページ

表紙を見る
ハルナツアキフユ

総文字数/3,044

恋愛(純愛)14ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop