君とベンチで…
出会い
新しい制服がまだ着なれない
高校1年生の5月
私は出会ってしまった。
私の人生を変えた
白石先生に……
「葉音まだ~?」
「ごめん、はっちゃん達先に行っててー」
「いいのー?」
「うん!」
人見知りの私はなんとか
新しい学校で
新しい友達がたくさんできた。
始まって間もない学校生活はとても楽しかった。
「あ…あった!」
探し物が見つかり友達の後を追おうとしたけど
思いの外、探すことに時間が掛かりすぎてもういなかった。
「演習室ってどこにあるの?」
中3まで校舎で迷子になっていた私が
もっと広い高校で迷うのは不思議な事じゃなかった。
とりあえず1階にあるのは分かっている、
A棟かB棟かC棟のどこかにあるはず……
とりあえず探すしかない!
A棟は全て見て回った
だけど無かった。
B棟も見て回った
ここにも無い。
残るはC棟、
人があまり入らないC棟は他よりも少しだけ薄暗い。
「ここは無さそうだな……うん…」
一人で行くのは少し怖かったからC棟に探しいに行くのは止めておいた。
B棟からC棟へ繋がる渡り廊下
今日も晴れ、
なんて思いながら渡っていると
少し気になる小さな道を発見した。
授業の存在を忘れて私は駆け寄った。